モーターグライダーに魅かれて 

                                             清水弘之

  私は現在北関東でモーターグライダーに乗ってます。

 MGのクラブは多々ありますが、ここのクラブの魅力は
 気象条件と地形にあります。

  使用する機体はシャイベ式SF25−C、通称モーター
 ファルケと呼ばれている機体です。空冷80馬力タイプ
 と液冷100馬力タイプがあり、100馬力タイプはノーズ
 が先細りで、かのMe109を彷彿とさせます。

  まだ私はライセンサーではありませんが、ここの恵ま
 れた気象条件で初めてウエーブなる物に遭遇しました。
 (もちろん教官同乗)


    それは、小山から日光の紅葉見物にフライトした時でした。
    (まるでオートバイによるツーリング気分)
  イメージ的には山の間をバンクさせてすり抜けるフライトかなと楽しみにしていたのですが、
  実際にはかなり遠くから高度を取り続け、男体山に到着。

  紅葉はと言えば5000ftから6000ft上空からでは焦げ目のチャーハン(男体山)の中に
  ニンジンの細切れ(紅葉)が入っている感じでガッカリでしたが、教官からショルダーハーネス
  を締め上げる様指示があった。

  その時、ガツンとしこたまキャノピーに頭をぶつけました。
  そうです、ウエーブ前にあるローター渦部に突入したようでした。

    その後ご丁寧に2回ほど頭をぶつけ、隣の教官を
  見ると頭をちじめて機体の速度を抜き、しかし用心の
  為か常にスロツトルに手を添えていました。

  後で聞いた所によりますと、ローター内で速度を上げ
  るとかなり危険な事になるとの事でした。

  この嵐の様なローターを抜けるとシャーッと言う音と
  共に気流が静隠になりウエーブに入つた事が判りま
  した。

    中禅寺湖西側にある白根山から日本海まで連綿
  と続く雲海が出現し、その雲海は西より流れ来て白
  根山の山頂を越えると、滝つぼに落ちる様に山肌に
  沿つて流れ落ち、途中で雨霧消散するのです。
  この光景には我を忘れて見入ってしまいました。

  まだまだ高度を稼げましたが、酸素を持たない我々はここで引き上げです。
  このフライトは1時間強で12000円ほどでした。(当時)

  皆さんはどんなフライトを楽しんでおられますか?

  今度は皆さんのお話を是非お聞かせください。


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